Lenovoより発売され、その驚きの形状が話題となった「Yoga Book with Windows」。
独特の形状および使い勝手から「変態PC」との呼び声も高く、ガジェット好きの人々から高い評価を受けています。
そんな僕も自称ガジェット好きのひとり。
一目惚れのように、もれなく購入してしまったのでありました。
独特のキーボードを搭載した超薄型の形状と4G LTE通信により、スマートフォンのようにいつでもどこでも持ち歩けるパソコンとして満を持して発売された「Yoga Book with Windows」。
実際に購入し、使用した感想をレビューしていきたいと思います。
引用元:Lenovo
外観
まずは「Yoga Book with Windows」の外観を見ていきましょう。
閉じた状態
ディスプレイを閉じた状態です。
本体はアルミニウムとマグネシウムで構成されており、とても上質な仕上がりになっています。
上品なグレーの天面に、シルバーのLenovoロゴが映えます。
サイズ感はA4ノートほど。
驚きのコンパクトサイズが目を引きます。
開いた状態
ディスプレイを開いた状態です。
ディスプレイ部、キーボード部ともに統一感のあるフラットな作りとなっており、出っ張り等は一切ありません。
ヒンジ部分のシルバーの輝きとのコントラストが心地よく、見ていて飽きないデザインとなっています。
ディスプレイには10.1インチのワイドIPSパネル(1920×1200)が採用されています。
キーボード部
キーボードは日本語配列が採用されています。
あれ?なんだか違和感が…?
そうなんです。
この「Yoga Book with Windows」、なんとタッチパネル式のキーボードが搭載されているんです。
後述のとおり、通常のキーボードと比べると使い勝手にかなり癖がありますが、見た目がスッキリしていてスタイリッシュです。
近未来的なデザインに目が奪われます。
左サイド
左サイドには、MicroUSBとMicroHDMI、トレイ式のカードスロット(SIM、SD)が配置されています。
MicroHDMIの右に見える穴はスピーカーです。
スピーカーは左右に搭載されており、ステレオ再生が可能となっています。
右サイド
右サイドには、電源ボタン、音量ボタン、スピーカー、マイク/ヘッドフォンジャックが配置されています。
薄い本体に、最小限でありながら必要十分なインターフェースが、効率よく配置されています。
テントモード
この「Yoga Book with Windows」、ヒンジ部が360度まで開くようになっています。
このようにテント状にすれば、動画などを快適に見ることができます。
いかがでしたか。
必要な機能は具備しながらも、無駄のないスタイリッシュな外観に仕上げられています。
所有欲を満たされる、そんなデザインになっています。
スペック
続いて、スペックを見ていきましょう。
スペック一覧表
モデル | ZA160034JP |
カラー | カーボンブラック |
CPU | インテル® Atom™ x5-Z8550 プロセッサー |
OS | Windows 10 Pro 64bit (日本語版) |
ディスプレイ | 10.1型ワイドIPSパネル (1920×1200ドット) |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 64GB フラッシュメモリー |
LTE通信モジュール | FDD LTE Band 1/3/5/8/9/18/19 TDD LTE Band 38 |
キーボード | リアルペン(EMR芯/インク芯)対応、ハロキーボード |
オーディオ | ドルビーオーディオプレミアム ステレオスピーカー |
無線LAN | 802.11ac/a/b/g/n、Bluetooth v4.0 |
サイズ | 閉合状態の寸法: 約 256.6×170.8×9.6mm ディスプレイ部の厚さ: 約 4.05mm クリエイトパッド部の厚さ: 約 5.55 mm |
質量 |
約 690g |
バッテリ駆動時間 | 約 13時間 |
インターフェイス | Micro USB 2.0ポート(OTG機能付き)×1、Micro HDMI出力ポート×1、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1、 NanoSIMカード&microSDカードスロット(トレイタイプ) |
価格 | ¥74,800(税抜) |
CPU・メモリ
CPUには「インテル® Atom™ x5-Z8550 プロセッサー」が採用されています。
Intelのコードネーム「Cherry Trail」に分類されるシリーズで、タブレット向けのCPUです。
処理能力自体は高いわけではありませんが、以下のようなメリットがあります。
- 発熱量が低くファンレス設計が可能
- 消費電力が低く長時間駆動が可能
スリムなデザインと長時間駆動に貢献しているわけですね。
メモリも4GBと、モバイルPCとしては標準的なスペックです。
実際に使用した体感として、ブラウジングやメールなど、通常使用の範囲でストレスを感じる場面はありませんでした。
ビジネスシーンでの利用が多いOfficeについても、閲覧する程度であれば問題なく使用することができましたが、Excel編集など負荷がかかる作業では、少しカクツキを感じる場面も見受けられました。
ブログなどを利用する方におなじみのOpen Live Writer(HTMLライティングソフト)や、GIMP(画像編集ソフト)など少し負荷がかかる作業についても、普通に使うことはできるものの、負荷がかかる作業で時折カクツキを感じる場面がありました。
ブラウジングやメールなどの軽い処理をメインに、時々編集もする。
そんな使い方に向いたモデルといえます。
ストレージ
ストレージには64GBのフラッシュメモリーが搭載されています。
最近のタブレットでは64GBというモデルもよく見かけますが、容量として心もとない感は否めません。
しかし!
この「Yoga Book with Windows」はSDカードスロットが搭載されているため、容量の大きなSDカードを併用することで、容量不足を補うことができます。
SDカードスロットはトレイ式で完全に収納できるタイプのため、内蔵ストレージのように使用することができます。
ディスプレイ
ディスプレイには10.1インチのワイドIPSパネル (1920×1200ドット)が採用されています。
サイズに対して画素数が高く、使用する上で十分な画質です。
視野角が広く反応も良いため、Netflixなどの動画配信サービスも、快適に綺麗な映像を楽しむことができます。
タッチ対応かつタッチペン対応です。
タッチペンが最初から付属されているため、オプションを買い足すことなく、すぐにタッチペンを使用することができます。
LTE通信モジュール
4GLTE通信モジュールが内蔵されているため、別途ルータ等の通信端末を用意することなく、インターネットへ接続することができます。
パソコンを外で使用する際に、スマートフォン等のテザリング等を使用している方は多いと思いますが、パソコンを開くだけでインターネットにつながる快適さは、一度体験すると手放せなくなります。
なお、OS側の問題か、まれにLTE通信のアイコンが消えてしまい、LTE通信ができなくなることがあるようです。
この場合、Windowsを再起動することにより復旧します。
発生頻度は高くないため、さほど問題ではありませんが、LTE通信が非常に快適である分、すぐに使えない時は若干ストレスを感じます。
こちらについては、OSアップデートにて改善されることを期待しています。
キーボード
キーボードはタッチパネル式の日本語配列が採用されています。
黒い板面に白い光でキーボードが浮かび上がる様は、近未来的でとてもスタイリッシュ。
これまで見たことのないデザインに目が奪われます。
ただし。
タッチパネル式ということもあり、通常のキーボードと比べると使い勝手にかなり癖があります。
まず、手の定位置を指の感触で判断することができません。
通常のキーボードでは、「F」キーと「J」キーに出っ張りがあり、これを目印に手の定位置を判断しますが、このキーボードはタッチパネル式で出っ張りなどは一切ありません。
目視で確認しながら手の定位置を判断することになります。
これが何気に手間。
入力しているうちに手がズレていくことも多々あり、頻繁に目視で確認しないと思いもよらないタイプミスが発生します。
また、キーボードをタップした際のフィードバックにもやや問題が。
通常のキーボードでは、物理的なキーボードを押し込むため、指の感触でフィードバックを感じることができますが、このキーボードはタッチパネル式。
物理的な押し込み感はありません。
フィードバックを補うため、キーボード入力時にバイブレーションでフィードバックする機構が搭載されていますが、通常のキーボードとは程遠い印象です。
とはいえ、慣れれば相応に入力できるようにはなります。
タッチパネル式のキーボードを採用することによって、驚きの薄さが実現出ていることも事実。
この近未来的な携帯性は、キーボードの使いやすさを犠牲にしてでも、手に入れたいほどの魅力があります。
オーディオ
キーボード面左右に1基ずつスピーカーが搭載されており、ステレオ再生が可能です。
スピーカーが手前側に配置されているため、小さな音量でも聴きやすく、音量を上げ過ぎることなく使用することができます。
音質は、サイズの割にはとてもナチュラルでクリア。
音量も通常使用では十分な音量が出ます。
サイズ
10.1インチのディスプレイを搭載したモバイルPCとしては、類を見ないほどコンパクトです。
特筆すべきは驚きの薄さ。
ディスプレイを閉じた状態で9.6mmという薄さです。
キーボードを備えていながら、この薄さを実現できていることは、とても大きなアドバンテージだと思います。
本体はアルミニウムとマグネシウムで構成されており、剛性もしっかりしているため、薄いにもかかわらず安心して使用することができます。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間はスペック上約13時間となっていますが、体感的にもう少し短いように感じています。
使い方にもよりますが、LTE通信でブラウジングやブログの更新を行って、6時間~8時間くらいで充電が必要となる感覚です。
といっても、実測値で6時間超えなので、十分に長時間駆動だと思います。
ちょっとした用事であれば、アダプターを持ち歩く必要がないため、気軽に持ち出すことができます。
インターフェース
OTG機能に対応したMicroUSBポートが1基搭載されています。
本器の充電もこのMicroUSBポートから行うため、アクセサリーを使いながら充電することができません。
アクセサリーをよく使用するかたは、別途USBパブの購入の購入をおすすめします。
また、MicroHDMI出力ポートが1基搭載されているため、HDMIケーブルさえあれば大画面ディスプレイに出力することができます。
MicroSDとMicroSIMを挿入できるスロットが1基搭載されています。
トレイ式のため、外観をスッキリと保ったまま、使用することができます。
その他に、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート1基が搭載されています。
最後に
いかがでしたか。
私自身、これまでに多くのノートPCを購入していますが、この「Yoga Book with Windows」はかなり特異な存在となっています。
キーボードの使いにくさを差し引いても、驚くべきコンパクトさ、見た目のスタイリッシュさにおいて、他のPCにない魅力を持った端末だと思います。
興味を持った方は、ぜひ購入を検討してみてください。
おすすめです。
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